千葉市日本語指導通級教室に勤めていた時に、「自分の学校に外国人の子どもが入ってきても、最初に何を教えれば良いのか分からない」という声を聞いた。そこで、添付のPDFファイルにある「超初級・指導案」を作成した。学校に入ってきてもすぐに本格的な日本語指導を受けられるとは限らないので、学校に適応するために最低限必要な日本語を教えるための指導案である。大きな柱は、次の3つである。
① 安全確保に関する日本語
迷子になった時などに備えて、自分の住所や学校の名前などを日本語で言えること。「頭が痛いです」など健康に関する訴えができることなど。
② 学校生活に最低限必要な日本語
学校生活に適応するために「教室」「音楽室」「職員室」「保健室」など学校の施設・
場所を表す日本語を言えること。学校生活では時間割、行事予定などを理解することが重
要なので、日付、時間などを表す日本語が理解できること。
③ 日本語を学習するための基礎
日本語の音素など、日本語の発音の仕組みを理解すること。動詞の接続(活用)により
意味が違ってくることを理解して、それに意識を向ける姿勢を身につけることなど。
学校の先生は、外国人指導協力員(ネィティブ)任せにせず、自分でも勉強してこれくらいは教えられるようになって欲しい。私の7年間の経験では、ネィティブが日本語指導ができるとは考えない方が良いと思う。ネィティブから、専門的な知見に基づいた適切な日本語指導を受けたという生徒を私は見たことがなかった。
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